日本版CCRCのコンセプト


●高齢者は健康な段階から入居し、できる限り健康長寿を目指すこと


●高齢者が地域社会に溶け込み、

  地元住民や子ども・若者などの多世代と交流・共働する「オープン型」の居住


●地域の仕事や社会活動、生涯学習などの活動に積極的に参加する「主体的な存在」

CCRC構想有識者会議コンセプトより

①東京圏をはじめ大都市の高齢者の地方移住の支援

 

東京圏をはじめ大都市の高齢者が、自らの希望に応じて地方に移住し、「第二の人生」を歩むことを支援する。
このため、移住希望者に対しては、地元自治体を中心に、ニーズに応じたきめ細かな支援を展開し、入居・定住にむすびつけることが重要である。

 

②「健康でアクティブな生活」の実現

 

高齢者が、健康づくりとともに、就労や社会活動・生涯学習への参加等により、健康でアクティブ(活動的)に生活することを目指す。
このため、課題解決型のプランではなく、シニアライフを通じて何がしたいか、どのような人生を送りたいかという「目標志向型」のプランを策定し、PDCAサイクルにより実現を図る。

 

③「継続的なケア」の確保

 

医療介護が必要となった時に、人生の最終段階まで尊厳ある生活が送れる「継続的なケア」の体制を確保する。
このため、地域の医療機関と連携するとともに、要介護状態等になった場合には、居住者の希望に応じてCCRC内部または地域の介護事業者からの介護サービス提供を確保する。重度になっても地域に居住しつつ介護サービスを受けることを基本とする。

 

④地域社会(多世代)との共働
 
従来のように高齢者だけで生活するのではなく、高齢者が地域社会に溶け込み、子どもや若者など多世代との共働や地域貢献ができる環境を実現する。
このためには、居住者や地元住民が交流し活動できる多様な空間を形成することが望まれる。
また、高齢者の「健康でアクティブな生活」や「地域社会(多世代)との共働」を実現するために、ソフト面全般にわたって開発・調整を担う「司令塔機能」の充実を図る。

 

⑤IT活用などによる効率的なサービス提供
 
労働力人口が減少する時代の到来を踏まえ、医療介護サービスにおける人材不足に対応するため、IT活用や多様な人材の複合的なアプローチ、高齢者などの積極的な参加により、効率的なサービス提供を行う。

 

⑥居住者の参画・情報公開等による透明性の高い事業運営

 

事業運営においては、居住する高齢者自身がコミュニティ運営に参画するという視点を重視する。
また、事業運営が外部から的確にチェックできるようにするため、基本情報や財務状況のほか、居住者の要介護発生状況や健康レベルなどのケア関係情報などについても積極的に公開する。

 

⑦関連制度や「地方創生特区」等の活用による政策支援

 

関連制度等のほか、「地方創生特区」や「地域再生計画」の活用による政策支援を検討する。